韓国ドラマ「ヴィンチェンツォ」1話のあらすじをネタバレありで詳しくお届けします。
tvNで2021年に放送された本作は、ソン・ジュンギ主演で、イタリアンマフィアの顧問弁護士ヴィンチェンツォ・カサノが韓国で巨悪に立ち向かう痛快クライムドラマです。全20話。
1話では、イタリアでの権力争いに敗れたヴィンチェンツォが11年ぶりに韓国へ帰還。クムガプラザに隠された金塊を回収するために動き出しますが、巨大企業バベル建設による買収計画が立ちはだかります。
ヴィンチェンツォ 作品基本情報
| タイトル | ヴィンチェンツォ(原題:빈센조) |
|---|---|
| 放送局 | tvN |
| 放送期間 | 2021年2月20日~4月25日 |
| 話数 | 全20話 |
| ジャンル | クライム・ダークコメディ・法廷ドラマ |
| 主演 | ソン・ジュンギ(ヴィンチェンツォ・カサノ役) |
| 共演 | チョン・ヨビン(ホン・チャヨン役)/オク・テギョン(チャン・ハンソク役) |
| 演出 | キム・ヒウォン |
| 脚本 | パク・ジェボム |
| 最高視聴率 | 14.636%(最終回・tvN) |
| 配信 | Netflix |
ヴィンチェンツォ|1話の位置づけ(物語全体での重要性)
全20話構成の「ヴィンチェンツォ」において、1話はすべての始まりとなるエピソードです。
イタリアンマフィアのカサノファミリーで顧問弁護士として活躍してきたヴィンチェンツォ・カサノ(ソン・ジュンギ)が、ボスの死後に起きた後継者争いで命を狙われ、11年ぶりに故郷・韓国に帰還するという物語の出発点が描かれます。
1話で特に重要なのは、ヴィンチェンツォが韓国に戻った真の目的がクムガプラザの地下に隠された金塊の回収であることが明かされる点です。この「金塊」は全20話を通じた物語の軸となります。また、バベル建設によるクムガプラザ買収計画が早くも動き出し、ヴィンチェンツォと巨悪との対決構図が1話目から鮮明に示されます。
加えて、1話ではチョン・ヨビン演じるホン・チャヨンが、父ユチャンと法廷で対立するシーンも描かれます。後にヴィンチェンツォの相棒となるチャヨンですが、1話の時点では法務法人「ウサン」のエリート弁護士として、父親とは対立関係にある悪徳弁護士の一面が強調されています。この印象が後に大きく変わっていく点も、全話を通して見る面白さの一つです。
さらに、後にヴィンチェンツォの母と判明するオ・ギョンジャの書類にホン・ユチャンの名前が記載されていたことに気づくシーンは、物語後半の展開を暗示する重要な伏線です。1話はキャラクター紹介と世界観の提示が見事に凝縮された、全20話のシリーズを存分に楽しむために欠かせないエッセンスが詰まった必見の回です。
ヴィンチェンツォ 1話 あらすじ(ネタバレあり)
イタリアでの権力争い ── カサノファミリーの内部崩壊
冒頭、とあるビルが爆発音とともに崩壊する映像から物語は始まります。その様子を一人の男が見つめています。
場面は72時間前のイタリア・ローマ。ヴィンチェンツォ・カサノはカサノファミリーの顧問弁護士として、ボスであり養父でもあるファビオの遺言を実行するためにエミリオという男の元を訪れます。取引を拒否するエミリオに対し、ヴィンチェンツォは帰り際に広大なぶどう畑に火を放ちます。エミリオはヴィンチェンツォとカサノ家への復讐を誓います。
ボスの葬儀で、長男パオロは「農場を焼き尽くすとはバカげている」とヴィンチェンツォを非難し、自分に忠誠を尽くすよう要求。しかしヴィンチェンツォは「それに値すればな」と冷たく言い放ちます。その夜、パオロが差し向けた刺客がヴィンチェンツォの寝室に侵入しますが、先を読んでいたヴィンチェンツォは暗殺者を返り討ちに。報復としてパオロの愛車を爆破し、「イタリアにはもう戻らない。今度会う時には覚悟しろ」と告げて韓国へ向かいます。
韓国帰還 ── クムガプラザとの出会い
韓国に到着したヴィンチェンツォは、タクシー運転手に睡眠薬入りの水を飲まされ、金品を全て奪われるという洗礼を受けます。イタリアではマフィアの顧問弁護士として恐れられていた男が、韓国ではタクシー泥棒に引っかかるというギャップが笑いを誘います。
拾った5万ウォンを握りしめバスに乗り、ようやくクムガプラザに到着。5年前、中国の富豪から「安全な場所に金を隠してほしい」と依頼され、古いビルを買い取って地下に密室を作るよう手配していた場所です。しかし現在のクムガプラザは雨漏りがひどく電灯も切れた荒れ放題の建物で、個性的なテナント入居者たちが再開発に反対して住み続けていました。
イタリアンレストランで出された料理を一口食べたヴィンチェンツォは「ゴミ箱から拾い上げたような味だ」と酷評。イタリア留学経験があると嘘をついていたシェフに「詐欺師め」と告げます。
ホン・チャヨンとホン・ユチャンの登場
一方、法務法人「ウサン」の弁護士ホン・チャヨン(チョン・ヨビン)は、原告側弁護士である父ホン・ユチャンと法廷で対立しています。裁判後、ユチャンは証人を買収した娘を軽蔑。チャヨンは「引退してくれたら自分が力になる」と涙を見せますが、嘘泣きであることを見抜いたユチャンに「女優になれば?」と皮肉を言われます。
ユチャンはクムガプラザの入居者でもあり、開発反対の会の代表を務めています。刑務所にいるギョンジャの弁護も担当していますが、再審を勧めても断られてしまいます。
バベル建設との対決 ── 「このビルは俺のものだ」
買収を希望するバベル建設がクムガプラザにやって来て、引き上げた買収価格を提示します。しかしヴィンチェンツォは「危険ですよ。最初で最後の忠告です」と提案を拒否。テナント入居者を集めて「明日中に合意書を作る。再入居を保証する」と宣言しますが、ユチャンは「あなたのような人は信用しません」と冷たく突き放します。
その夜、バベル建設の手下にチョ代表は妻と娘を人質に取られ、売却の契約書にサインさせられます。翌日、クムガプラザの壁にはバベル建設の張り紙が貼られ、傘下のアント・カンパニーのソクドが手下を連れて侵入。高利貸しや暴行を専門とする汚い仕事のプロです。
ユチャンが「脅迫するのは明らかに違法だ」と追及し殴り合い寸前になった時、ヴィンチェンツォが現れます。ソクドの顔面を一発殴り、クリーニング屋のメジャーで手を縛って窓の外にぶら下げ、こう宣言します。
「俺はこの建物を必ず取り戻し、お前らに思い知らせてやる。このビルは俺のものだ」
イタリアンマフィアの流儀で巨悪に立ち向かうヴィンチェンツォの闘いが、ここから始まります。なお、イタリア組織犯罪対策チームではヴィンチェンツォの韓国入国情報をキャッチしたアン・チーム長が上司に報告しますが、聞く耳を持たれません。この伏線は後のインターポール絡みの展開に繋がっていきます。
1話の見どころ・注目シーン
1. イタリア語が飛び交うスタイリッシュなオープニング
1話冒頭のイタリアシーンは、韓国ドラマとは思えないスケール感で視聴者を圧倒します。ぶどう畑に火を放ちながら去っていくヴィンチェンツォの姿、暗殺者を返り討ちにする冷静さ、パオロの愛車を爆破する報復。ソン・ジュンギのイタリア語でのセリフ回しと、完璧に着こなすスーツスタイルが、ヴィンチェンツォというキャラクターの魅力を1話目から存分に見せつけます。マフィアの顧問弁護士という非日常的な設定を、説得力のある演技で成立させているソン・ジュンギの力量が光ります。養父ファビオの遺言を果たすために冷酷に仕事をこなしながらも、どこか孤独を感じさせるヴィンチェンツォの表情が、このキャラクターの奥深さを1話目から印象づけています。
2. クムガプラザの個性的な住人たちが生むコメディ
韓国に戻ったヴィンチェンツォが遭遇するクムガプラザの住人たちは、一人一人が強烈な個性の持ち主です。イタリア留学を詐称するシェフ、「ゴミ箱から拾い上げたような味」と評される料理、睡眠薬入りの水で金品を奪うタクシー泥棒。シリアスなマフィア描写とのギャップが生み出すコメディは、本作のトーンを確立する重要な要素です。この住人たちが後にヴィンチェンツォの頼もしい味方となっていく展開を考えると、1話での出会いのシーンは味わい深いものがあります。特に、ヴィンチェンツォが壊れたシャワーや窓際のうるさいハトに悩まされる場面は、イタリアでの華やかな生活とのギャップが際立ち、思わず笑ってしまう名シーンです。
3. 地下に眠る金塊 ── 全20話を貫く伏線の始まり
ヴィンチェンツォが韓国に戻った真の目的は、クムガプラザの地下に5年前に隠した金塊の回収です。中国の富豪から依頼を受けて古いビルを買い取り、ダミー会社を使って地下に密室を作ったという設定は、物語全体の駆動力となります。この金塊をめぐって、バベル建設、政界、さらにはイタリアマフィアまでもが関わってくる壮大な展開は、1話の時点では想像もつきません。また、ギョンジャの書類にユチャンの名前が記されていることにヴィンチェンツォが気づくシーンは、後の母子の再会を暗示する巧みな伏線です。1話の時点ではギョンジャの正体は明かされませんが、ヴィンチェンツォが書類に目を通す表情には、どこか気になる様子が見て取れます。この何気ないシーンが物語の核心に繋がっていくことを知ってから見返すと、脚本の緻密さに改めて感服します。
【前後エピソードへのリンク】1話 → 2話
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